特等席はアナタの隣。
「なんだ、そんなこと」

フッと穏やかに笑う和泉君。

……どうやら疑ってないみたいだ。

でも、なんかちょっと胸が痛くなる。



しゅんと落ち込んでいると、和泉君はポンポンと頭を撫でる。

「弁当のことは別に怒ってねぇから、んな落ち込むな」

違うのに…。全部私が悪いのに…。
隙だらけで、嘘までついて、都合のいい言い訳までして…。

私、最低だよ……。


それなのに、どこまでも優しい和泉君に泣きたくなった。


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