特等席はアナタの隣。
「あぁ。つけた」

悪びれる様子もなく、堂々と言う和泉君に詰め寄る。
「やめてよ!誰かに見られたらどうするの!?」

思いっきり睨むけど、和泉君は満足そうに微笑むだけ。


「…俺の、って言えねぇから」

だからつけた、ともう一度屈んで、痕を残した場所をペロッと舐めてくる。


「…ここは?」

私の胸元を指して言う。

「俺の痕、まだ残ってる?」
ボッと顔が赤くなる。

の、残ってるけど…!!

「し、知らない!!」


誤魔化して逃げようとする私と、見せろと詰め寄る和泉君との言い合いで休憩時間は終わってしまった。


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