特等席はアナタの隣。
あれから、慎君の言葉に甘えて急いで家に帰った。


明日、慎君に謝らなきゃな…。

そう思い、携帯を取り出す。慎君に迷惑かけたこと、麻美に黙っておくわけにはいかなかった。



「…うん、慎から聞いたわ…。モカ、大丈夫?」

電話をすると、麻美もすでに慎君から聞いていたみたいだった。


「うん、何かされたって訳じゃないし…」

「でも、高橋は遊んでるって噂よく聞くから…気を付けて」

麻美が心配そうに忠告してくれる。

「…うん。明日、和泉君にも相談してみる…」

いつまでも黙っていられない。
明日言おう、そう決心して電話を切った。


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