特等席はアナタの隣。
私が話している間、聞いているのかいないのか、和泉君はずっと俯いたままだった。


「…ごめんなさい。ずっと相談しようかどうか迷ってて…」

すべてを話し終え、和泉君を見る。



何も言わない和泉君。
その事が胸を苦しめ、涙が出てくる。


「和泉君…」

何か言って欲しい…。



「……話は、分かった」

和泉君が口を開いた。


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