特等席はアナタの隣。
「…モカを、信じる」

その言葉にハッと顔をあげる。


「…でも、何ですぐ俺に言わない?」

俺はモカの何?と苦しそうな顔をしてこちらを見る。

「…ごめん、なさい。余計な心配かけちゃダメだって…」


余計な心配?と和泉君が笑う。


「…何も知らされない方がツラい」


そう言って、和泉君は立ち上がり、この場から立ち去ろうとした。


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