特等席はアナタの隣。
「…じゃあ、新しい彼女って言うのは?」

教室でギャルちっくな女子が言っていたのを思い出した。


「新しいもなにも……あれモカのことだけど」

当然のように言う和泉君に頭が疑問だらけになる。

「だって…!夏休み会ってないし…それに……キレイな女の子じゃないし…」

最後の方は自分で言ってて悲しくなった。


「会いに来てくれた時、あれ見られてたんだろ。……それと、モカ自覚なさすぎだから…」

ため息混じりに和泉君が言う。

「あの時、普段の格好と違うし、化粧とかしてたし……すげぇ可愛かった。外じゃなかったら、押し倒してたかも」

不敵に笑う和泉君に恥ずかしさでまた顔が真っ赤になる。
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