特等席はアナタの隣。
図書館に着くと、黒崎君が座って待っていた。

「よお」

いつもの挨拶。


黒崎君に近寄り、
「ねぇ、明日って本気なの?」

と不安げに聞いてみた。


「…何?嫌になった?」
急に真顔になる。

「いやっ…そうじゃなくてっ…冗談かな、と思って」

「うまいもん食わせてくれんだろ?」
黒崎君はフッと笑った。


…はぁ。あんなこと言うんじゃなかった…。


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