不幸せの青い鳥 -堕ちた羽根-
「ちょっ、大丈夫!?」


段ボールを地面に置き、倒れた彼を抱き起こす。

聞きたい事だってあるって言うのに此処で死ぬ気!?

人の家の前で死ぬなんてバカな事させないんだから!

おばあちゃん、確か家にいたよね?あとお母さんも。

勢い良く玄関を開けて靴の数を確認。よし、2人ともちゃんといる。


「お母ぁーさーん、おばあーちゃーん! 来て、大変なの!」


大きな声で必死に叫べば、2人とも私の声の届く範囲にいたのか、

すぐにやって来てくれて。事情を話せばいきなりバタバタし始めた。

おばあちゃんが布団やらお医者さんへ電話をしてくれて、

その間に私とお母さんが彼を運んだ。
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