不幸せの青い鳥 -堕ちた羽根-
その時最初に思ったのは。


「い、生きてる!?」


呼吸をしているって分かっていても、ちょっと怖かった。

着ていた服の袖が彼の血で微かに赤くなるのを見てから、一呼吸。


「どうしたの?」


漸く彼に落ち着いて言葉を掛ける事が出来た。

だけど彼は私の言葉を一切聞いていないようで、何も言わない。

また気を失っちゃったのかな?そう思ったその瞬間。

私の目にはあり得ない光景が写っていたのだった。

これは夢なのかと頬をつねれば痛みが走る。……これは現実だ。
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