不幸せの青い鳥 -堕ちた羽根-
………………………………!?

頭の中がぐるぐると回ろうとしていた時、

ちらっと視界に入った子犬を見つける。そうだ、この子の家族になるんだ。

今此処でこの得体のしれない彼に誘拐でもされたら、

この子はまた独りぼっちになってしまう。

言って聞くような人かは分からない。でも言わないと。


「ちょっと……降ろして! 私の家族を置いて行かないで!」


言っても聞かない人だと思っていたのに、何とかすんなりと聞いてもらえたようだ。

ほんの少し降ろして貰ってからすぐに段ボールを抱えて戻る。


「さ、良いよ」


彼は何故か笑いを堪えているように見えるのは何故?
< 7 / 17 >

この作品をシェア

pagetop