月と夜風と木魚と川と【短編】


ポクポクポクと、また音がする。

だが、先程よりか幾分哀しげに聞こえた。


このまま別れては後味が悪いような気が些かした為、少しばかり気に掛かるワードを足掛かりに会話を引き延ばすことにした。


「本当の沼って? 探しているのはこの先に在った沼ではないのかい?」





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