イケメン霊感転校生とナツの恋
それからァタシは後ろ向きに歩いた。

ブルーは
初めて歩いた子供みたいに、
かがんだァタシに手を引かれて、
洞穴からはい出た。


横穴から出たものの、
ァタシたちは、
最初の穴からどうやって
地上に上がれるか、
途方に暮れて立ちつくした。


その時、
上からぬぅっと、
影が伸びた。


「おーい、ナツぅ」


場違いに呑気な声がする。
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