電波ヒーロー
「き、昨日……?」
心臓がうるさい。
自分の声も、自分以外の誰かが言ったように聞こえる。
…昨日、という言葉を言うのにこんなにエネルギーを使う日がくるなんて、思ってもみなかった。
「そ。秋月伶が生でやってる深夜のラジオ番組があるのよ。」
「…そうなんだ、それで?」
茉莉は私の様子は気にもしていないようで、そのまま話を続けた。
「うん、まぁ昨日って言っても深夜だから今日だけどさ、何だったかな、恋愛相談のメール読んだ後、かな?」