電波ヒーロー
「…帰ろう。」
止めていた足を再び動かして、家へと向かう。
足取りは、相変わらず重いままだった。
それでも確実に家までの距離を縮めていて、私が住むマンションが見えてきた。
少ししてマンションに到着して、郵便受けを確認した後、エレベーターに乗りこんで、7を押した。
…あぁ、今日の夕飯はどうしよう。そういえば、伶さんのケーキのお礼はどうしよう。
もう、一緒にご飯なんて食べられる気がしないし。
伶さんといたら、食べ物がのどを通らない気がする。