電波ヒーロー
「…由佳が好きだから、由佳に俺を認めてもらいたい。見ててもらいたい。…熱愛報道とかされた直後に、現場に連れていくのは間違ってるってわかってるけど、」
「…、」
「こんなときだからこそ、由佳に見てもらいたかったんだ。…今日はありがと」
…そっか。
伶が、私に真っ直ぐ向かってきてることが感じられたから、距離を感じなかったんだ。
いつだって、伶は私に真っ直ぐ、ありのままで接してくれていたのに。
私は、そんな伶を信じきれていなかったんだ。