電波ヒーロー


伶さんからは何度かメールがきていた。

それに対しての返事に悩んでいたら結局返信することが出来なかった。

気付いたら、約束の日になっていた。




今も、携帯を持って悩んでいた。


…今日、会わなかったら。

今日、約束を断ったら。


多分、もう会う気になれないということは、わかっていた。


今日会わないからといって、明日伶さんが芸能人じゃなくなるわけではないから。

芸能人だから、私とは住む世界が違うから。




…そうやって避けていたって、伶さんを嫌いになれるわけでもない。


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