Bitter&Sweet
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ」
私が叫びながら
布団にしがみつくと
「往生際悪いんだよっ!
顔見せろっ!姫っ!」
お兄ちゃんも
すごい力で布団を引っ張る
「お布団、破けるぅ~
離してぇっ!」
「姫が離せよっっ」
「やぁだっ!
お布団破けたら私っ風邪ひいちゃうよっ?
それでも、お兄ちゃんいいの?」
ぐぃ~~~~~っと
お互いに一歩も引かず
お布団争奪戦
「あ~もう
いっそのこと破けてしまえ
そしたら、ずっとオレのベッドで一緒に寝よう」
ドキッ
お兄ちゃんが変な事を言うから
私の身体から力が抜けて
――――――――バサァ
布団が引き剥がされ
蛍光灯の明かりが眩しい
布団をポイッと部屋の片隅に放り投げてお兄ちゃんは
「もしかして泣いた?」
意地悪な笑顔を私に向けた