Bitter&Sweet
「なんで……
お兄ちゃん笑ってんの?」
私が じと~~って にらむと
「ええっ?笑ってないよ」
だけど やっぱり
目も口元も笑ってる
「お兄ちゃん笑ってる
私、本当に怒ってるんだよ?」
「うん……わかってる……」
そう言ったとたん
我慢しきれなかったように
「ハハッ」
お兄ちゃんは笑い声をもらして
ムッカァ~
私がどんだけ傷ついたか
「あ、ごめ……ハハッ
本当にごめんなさい、姫」
「笑いながら謝るって
なによぉぉぉぉ」
起き上がって
お兄ちゃんの胸をグーでポカポカたたくと
「ごめんって
だってさ、だってさ 姫」
ガシッ
私の手首をお兄ちゃんは捕まえて
「だってさ、姫」
「姫…やきもち妬いてるだろ?」
手首を捕まえたまま
私の目をのぞきこむ お兄ちゃん
カァァァァァァァァ
全身の血液が沸騰したんじゃないかってくらい恥ずかしかった
「……違うもん…」
ドキドキドキドキ
鼓動が一気に早くなる
「違うもんっ!離して」
お兄ちゃんの手を振り払おうと
グッと手首に力を入れて
抵抗した