キミのことが好きでした
「成績全然足りてないって」
キミは
半分碧く染まり始めた
空を見ながら
一番星が輝くように
小さく囁きます
タツは
学力も高い有名高校に
スポーツ推薦で
入学が決まっていました
キミの成績では
どう頑張っても
厳しいことくらい
担任じゃなくても
わかっていました
「同じとこじゃなくても
県内やしいつでも会えるわ」
僕の励ましは
余計だったかもしれません
キミの肩を叩いて
落ち込む顔を覗き込んで
明るく見せた
つもりだったけど
キミは僕に
笑ってくれませんでした