キミのことが好きでした
心の隙間
眠気を我慢しながら
玄関扉を開いても
毎朝僕を迎えていた
元気過ぎるあいさつは
もう聞こえません
「歩くのおっそいなぁ
めがっちは!」
少し小さめの手で
僕の腕を引っ張り
そこら中に聞こえそうな声で
何度も僕を呼び
隣を見れば
明るく笑う
「……」
でも
そこにはもう
広い空間がぽっかりと
穴を開けているだけでした