吸血鬼と紅き石
(このダヤンの村は、誰が薦めた?)

(あの時、お前も着いて行くんだろう、って言ってた)

(レンバルトの部屋で見付けた、この紅い石は何?)

様々な思いが、渦を巻くように頭の中を駆け巡る。

(レンバルト)

灰銀の色彩の、思わず見惚れてしまうような神が創った圧倒的な美貌と、強大な力を持つ吸血鬼。
村長の言う、その『灰銀の色彩を持つ吸血鬼』が、レンバルトの事だったとしたら――!?

自分に優しく接して来たのも、この絶望に満ちた心境や様子を嗤う為だろうか?

< 146 / 263 >

この作品をシェア

pagetop