吸血鬼と紅き石
「フン、まるで亡霊だな。…それに俺が触れなければ大丈夫だとでも思っているのか?」
そんなリイエンとは対照的に、ザーディアスはその様子を鼻で笑う。
「そんなちゃちな牙一つで俺に対抗出来るなどとは―――とんだ思い上がりというものだ!」
カッ、と怒りも露にザーディアスが双眸を見開いた。
怒りの眼差しに間近から見下ろされたリイエンは、その気迫にびくり、と身を震わせる。
「そんな牙など恐れるに足りんが…どうせなら娘ごと葬ってやる」
精々守ってみせるのだな、とリイエンの手の中の牙に言い切ったザーディアスの掌に、またあの光が生まれた。
先程の、熱と暴風を生み出した閃光だ。
そんなリイエンとは対照的に、ザーディアスはその様子を鼻で笑う。
「そんなちゃちな牙一つで俺に対抗出来るなどとは―――とんだ思い上がりというものだ!」
カッ、と怒りも露にザーディアスが双眸を見開いた。
怒りの眼差しに間近から見下ろされたリイエンは、その気迫にびくり、と身を震わせる。
「そんな牙など恐れるに足りんが…どうせなら娘ごと葬ってやる」
精々守ってみせるのだな、とリイエンの手の中の牙に言い切ったザーディアスの掌に、またあの光が生まれた。
先程の、熱と暴風を生み出した閃光だ。