吸血鬼と紅き石
防ぐ―――が、僅かに遅れた。
レンバルトの片腕に闇の鞭が巻き付いて皮膚を裂く。
闇の床に青年の血が滴った。
「お前程の力に溢れた吸血鬼を葬れば、次は俺が王たる地位を継承できる」
底の見えないザーディアスの瞳が貪欲な笑みに歪む。
「ほざいてろ」
舌打ちと共に青年が腕に喰い込む闇色の鞭を振り払った。
だらりと垂れた青年の腕から、いくつもの深紅が流れ落ちる。
闇の床に滴る様は、まるでそこに鮮やかな深紅の華が咲き乱れているような錯覚さえ覚える。
レンバルトの片腕に闇の鞭が巻き付いて皮膚を裂く。
闇の床に青年の血が滴った。
「お前程の力に溢れた吸血鬼を葬れば、次は俺が王たる地位を継承できる」
底の見えないザーディアスの瞳が貪欲な笑みに歪む。
「ほざいてろ」
舌打ちと共に青年が腕に喰い込む闇色の鞭を振り払った。
だらりと垂れた青年の腕から、いくつもの深紅が流れ落ちる。
闇の床に滴る様は、まるでそこに鮮やかな深紅の華が咲き乱れているような錯覚さえ覚える。