吸血鬼と紅き石
「ま、お前はただの陶酔野郎だった、って事さ」
残念だったな、と傲慢に王が告げる。
その間にも、ザーディアスの身体は末端から喪われてゆく。
このままでは、と焦るザーディアスの目に、眠るリイエンが映った。
精はそのまま力となる。
吸血鬼の精の源は、人間の血。
目の前で眠る少女は、自分達吸血鬼の血を半身に引いている。
人の血を啜るよりも、少女の血の方が精が付くだろう。
少女の血を啜れば、この身体の消滅は抑えられるかもしれない。
ズルリ、とそう踏んだザーディアスは消えかけた己が身体を引き摺って、眠る少女へと近付いてゆく。
残念だったな、と傲慢に王が告げる。
その間にも、ザーディアスの身体は末端から喪われてゆく。
このままでは、と焦るザーディアスの目に、眠るリイエンが映った。
精はそのまま力となる。
吸血鬼の精の源は、人間の血。
目の前で眠る少女は、自分達吸血鬼の血を半身に引いている。
人の血を啜るよりも、少女の血の方が精が付くだろう。
少女の血を啜れば、この身体の消滅は抑えられるかもしれない。
ズルリ、とそう踏んだザーディアスは消えかけた己が身体を引き摺って、眠る少女へと近付いてゆく。