吸血鬼と紅き石
第二章
青年
次の日の朝。
小鳥の囀りにリイエンは目を覚ました。
ベッドに差し込む優しい日差し。
爽やかで暖かな空気が、そのままリイエンを包んでいるように思える。
ゆっくりと身体を起こし、リイエンは瞬きをした。
「ここは…」
ぼんやりとした頭のまま部屋を見渡して、不意にリイエンは納得する。
(父さんは、死んでしまったのだった)
そう思い出した途端、じわりと目頭が熱くなる。
あんなに泣いたのに、まだ涙は枯れてはいないようだった。
だがただ悲しんでいるだけでは、何も始まらない。
リイエンは手の甲でぐい、と涙を拭った。
小鳥の囀りにリイエンは目を覚ました。
ベッドに差し込む優しい日差し。
爽やかで暖かな空気が、そのままリイエンを包んでいるように思える。
ゆっくりと身体を起こし、リイエンは瞬きをした。
「ここは…」
ぼんやりとした頭のまま部屋を見渡して、不意にリイエンは納得する。
(父さんは、死んでしまったのだった)
そう思い出した途端、じわりと目頭が熱くなる。
あんなに泣いたのに、まだ涙は枯れてはいないようだった。
だがただ悲しんでいるだけでは、何も始まらない。
リイエンは手の甲でぐい、と涙を拭った。