吸血鬼と紅き石
「……眠ィ」

夕食も食べ終え、ターニャは今日は疲れたのか先に部屋で眠り。

珍しく広間に二人でいると、レンバルトが欠伸と共にそう漏らした。

「レンバルトも、もう休…」

膝、というよりも太腿に感じた重みにリイエンは言葉を途切れさせる。

いくつか並んだ椅子にその長い足を投げ出し、頭はリイエンの太腿に。

いわゆる膝枕、といった具合だ。

「…レ、レ、レンバルト!」

突然された体勢に頭が羞恥を感じると共に混乱して、付いて行けないながらもリイエンが窘めるように青年の名を呼ぶ。

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