吸血鬼と紅き石
「……なっ!」

その言葉と表情に、リイエンの顔が見る間に赤くなって。

「…本当に、お前は飽きねェな」

ブッ、とレンバルトが吹き出す。

(…この男!)

相変わらず自分をからかって楽しんでいる様子の男に、リイエンは怒りを覚えるも。

「…本当に飽きなくて、可愛くて…愛しいよ」

ようやく聞き取れる程の低く、小さな声でレンバルトは囁き。

自分の言葉に驚いているリイエンを、とろけるような優しい瞳で見つめて。

彼は後頭部に回した手で滑らかな金髪引き寄せ、乙女の額に口付けた。


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