吸血鬼と紅き石
灰銀の色彩を身に纏う、圧倒的な力を持つ吸血鬼の青年。
彼を信じたいのに、怖くて怖くて堪らない。
どうすればいいのか、分からない。
(リイエン)
己を呼ぶあの声を、自分を見つめる優しい瞳を、信じて良いのか分からない。
「…あたしは、どうしたら…」
力無い呟きがリイエンの口から滑り落ちる。
震える手をキツく、キツく握り締めて。
脳裏に浮かぶ彼を消すように両の瞳を閉じる。
ザワリ。
空間が笑い声に似た歓喜に震えるのを知る者はまだ、いない。
彼を信じたいのに、怖くて怖くて堪らない。
どうすればいいのか、分からない。
(リイエン)
己を呼ぶあの声を、自分を見つめる優しい瞳を、信じて良いのか分からない。
「…あたしは、どうしたら…」
力無い呟きがリイエンの口から滑り落ちる。
震える手をキツく、キツく握り締めて。
脳裏に浮かぶ彼を消すように両の瞳を閉じる。
ザワリ。
空間が笑い声に似た歓喜に震えるのを知る者はまだ、いない。