風とウルフと忘れた過去
「あはは!藤原っち怒られた猫みたい!」


耳を低く下げ、なるたけ身を縮め、目をギュッと閉じてる猫が思い浮かぶ。


俺は思わず布団を跳ね退けてベットの上で高々と飛ぶ。

ビックリするあの人。

何もかもがスローモーションに見える俺は宙に浮いたままその姿を見てニヤっと笑う。

そして着地すると全身全霊でイメージした猫の真似をする。


『ニャオ~ン』
と一言オマケをつけてあの人の目を見つめる。




明らかに不審者だ。

正気に戻って失敗した!!と思う。


そして彼女は…
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