風とウルフと忘れた過去
「ったく…昔から抜けてたやつだったが、ここまでくるともはやバカな珍獣だよな」
ご神木の上に気配を感じた。
よく目を凝らしていると透明感のあるグリーンのオーロラのような部分が見えた。
最初はボンヤリだったが次第に鮮明になる。
その光を纏ってご神木の枝に座っている男がいた。
少年でもなく
中年でもなく
老人でもなく
青年というのがぴったりで腰までありそうな長いストレートの髪をかき揚げる仕草は見るものを魅了するような美しさがあった。
俺はしばらく見入ってしまった…。
得体の知れない生き物に対する好奇心なのか、恐怖心なのかわからなかった。
そして目があった。
木を見上げていた俺と見下ろしていた奴。
距離は遠くなかった。
木の高さは8mくらいだったが奴は軽々と飛び降り、体重も重力も感じられない着地をして俺との距離はあと3mくらい…。
俺に恐れはなくなっていた。
ご神木の上に気配を感じた。
よく目を凝らしていると透明感のあるグリーンのオーロラのような部分が見えた。
最初はボンヤリだったが次第に鮮明になる。
その光を纏ってご神木の枝に座っている男がいた。
少年でもなく
中年でもなく
老人でもなく
青年というのがぴったりで腰までありそうな長いストレートの髪をかき揚げる仕草は見るものを魅了するような美しさがあった。
俺はしばらく見入ってしまった…。
得体の知れない生き物に対する好奇心なのか、恐怖心なのかわからなかった。
そして目があった。
木を見上げていた俺と見下ろしていた奴。
距離は遠くなかった。
木の高さは8mくらいだったが奴は軽々と飛び降り、体重も重力も感じられない着地をして俺との距離はあと3mくらい…。
俺に恐れはなくなっていた。