風とウルフと忘れた過去
あの人
この声は…やっぱりあの人だ。
稽古の時に聞こえた声と同じだ。なのに…この人じゃない気がする…
頭の中で会議をしていると
「藤原っち!!」
『はっ、はい!!』
俺は正気に戻り急いで返事をした
そんな俺を見てあの人は笑っている。
ふんわりと優しい笑顔で
俺は山ほど聞かなきゃいけないことがあるのも忘れて彼女に見入ってしまった。
「ん~?どうしたの?」
なんて答えていいのかわからない俺は顔を赤らめてうつ向いた。
そうだ、この人がだれなのかも俺は知らないんだ。
名前を聞かなきゃ…
『あの…大変失礼な質問なんですが…』
なぜか手に汗を握る。
「なぁに?」
あの人はまた優しく俺に返事をする。
『あの…名前教えてください…』
そう言ってからしばらく恥ずかしくて下を向いていたが、俺は申し訳なさそうにあの人の顔を見上げた。
怒られる…そんな気がしてもう身構えた俺。
そして彼女は…
「ぶはっ!!」
吹き出した。
呆気に取られてしばらく目をまん丸くして呆然とした。
そしてあの人の明るい笑い声が響いた。
嫌な気はしなかった。
稽古の時に聞こえた声と同じだ。なのに…この人じゃない気がする…
頭の中で会議をしていると
「藤原っち!!」
『はっ、はい!!』
俺は正気に戻り急いで返事をした
そんな俺を見てあの人は笑っている。
ふんわりと優しい笑顔で
俺は山ほど聞かなきゃいけないことがあるのも忘れて彼女に見入ってしまった。
「ん~?どうしたの?」
なんて答えていいのかわからない俺は顔を赤らめてうつ向いた。
そうだ、この人がだれなのかも俺は知らないんだ。
名前を聞かなきゃ…
『あの…大変失礼な質問なんですが…』
なぜか手に汗を握る。
「なぁに?」
あの人はまた優しく俺に返事をする。
『あの…名前教えてください…』
そう言ってからしばらく恥ずかしくて下を向いていたが、俺は申し訳なさそうにあの人の顔を見上げた。
怒られる…そんな気がしてもう身構えた俺。
そして彼女は…
「ぶはっ!!」
吹き出した。
呆気に取られてしばらく目をまん丸くして呆然とした。
そしてあの人の明るい笑い声が響いた。
嫌な気はしなかった。