アオイハル
1
どこまでも青い空と、新緑が眩しい季節。
それとは裏腹に、私の心には陰りがあった。
中学になったのを機にミッション系の女学園に入った私には、そこで知り合った2人の親友がいる。
梨香(リコ)と翠子(ミドリコ)。
だけど、ご両親を事故で亡くした梨香は将来に備え、ぬるま湯の学園を出て他の高校に通っている。
「早く、大人にならなきゃ…。」
一番コドモだった子が、そう言うしかない状況に追い込まれた。
一方、翠子は…
「ごめんなさいね、聖愛(セイア)さん。
しばらくは、一緒に帰ることはできないと思いますの。」
そう言う理由は、生徒会。
もちろん生徒会役員は投票で決められているから、入学したばかりの1年生がなれるわけがない。
だけど翠子は、学園のために頑張っている先輩方の手伝いをしたいと申し出た。
最初は先輩方も断っていたのだけど、1ヶ月通い続けた彼女に根負けしたらしい。
もちろん会議に参加することはできないが、掃除や買い出しといった雑用係として生徒会室の出入りを認められた。
そして私は…、何をしたら良いんだろう?
父の会社は、1つ上の兄が継ぐだろうし…。
やらなきゃいけないことも、やりたいことも、見つけられない。
このままじゃダメなのに、ただ無為に日々を過ごすだけだった。
それとは裏腹に、私の心には陰りがあった。
中学になったのを機にミッション系の女学園に入った私には、そこで知り合った2人の親友がいる。
梨香(リコ)と翠子(ミドリコ)。
だけど、ご両親を事故で亡くした梨香は将来に備え、ぬるま湯の学園を出て他の高校に通っている。
「早く、大人にならなきゃ…。」
一番コドモだった子が、そう言うしかない状況に追い込まれた。
一方、翠子は…
「ごめんなさいね、聖愛(セイア)さん。
しばらくは、一緒に帰ることはできないと思いますの。」
そう言う理由は、生徒会。
もちろん生徒会役員は投票で決められているから、入学したばかりの1年生がなれるわけがない。
だけど翠子は、学園のために頑張っている先輩方の手伝いをしたいと申し出た。
最初は先輩方も断っていたのだけど、1ヶ月通い続けた彼女に根負けしたらしい。
もちろん会議に参加することはできないが、掃除や買い出しといった雑用係として生徒会室の出入りを認められた。
そして私は…、何をしたら良いんだろう?
父の会社は、1つ上の兄が継ぐだろうし…。
やらなきゃいけないことも、やりたいことも、見つけられない。
このままじゃダメなのに、ただ無為に日々を過ごすだけだった。