どくんどくん2 ~あの空の向こう~

「最後に僕と大野君で2人で作った歌を歌います。大野君が毎日毎日頑張って練習した歌です。『空』です。」


2人でちゃんと歌う歌を聴くのは、初めてかもしれない。

大野君は、サビでハモるくらいで、あまり歌声に印象がなかった。



『♪急ぎすぎる雲に追いつきたくて 走り続けた

  追いつけないその雲は いつの間にか夕焼け色

  僕ら いつも一緒だった 僕ら いつも走ってた

  この空に いつか大きな文字を書けるくらい 飛んでみたい

  
 
  寂しがりやの雲が 泣いている 一人ぼっちには広すぎる空

  どこまでも続く 果てしない空に向かい 僕ら 走ってる

 
  夢なんて語ってる僕らは 雲に乗り 空を翔け 鳥になる

  いつまでも この日々が 続くように

  いつまでも この歌が響きますように

  僕ら ちっぽけな夢抱き 今日も 青い空に負けぬよう 
  
  このまま 永遠に 空見上げ  強く 優しく 手を広げ
  


  大きすぎる空になりたくて 窓から手を伸ばす

  僕らを包む空は いつだって笑顔だった

  僕ら いつも笑ってた 僕ら いつも歌ってた

  この空に いつか大きな文字を書けるくらい 飛んでみたい

  
 
  寂しがりやの雲が 呼んでいる 一人ぼっちには広すぎる空

  どこまでも続く 果てしない空に向かい 僕ら微笑みかける

 
  愛なんて語ってる僕らは 雲に乗り 空を翔け 鳥になる

  いつまでも この空が 続くように

  いつまでも この歌が届きますように

  僕ら ちっぽけな愛語り 今日も 青い空に負けぬよう 
  
  このまま 永遠に 空目指し  強く 優しく 手を広げ ♪』




僕の涙は、この体育館の床を濡らしてしまうほど溢れた。

みんなの願いはただ一つ。

早く戻ってきて ゆうじ・・・。


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