どくんどくん2 ~あの空の向こう~
第22話(あの空の向こうへ)
プロポーズしたその足で、僕とユキはゆうじの病院へ向かった。
一番に最初に結婚を報告したかった。
いつも僕らを応援してくれていた僕の親友。
僕らの為の歌を歌ってくれる笑顔の素敵な仲間。
静まり返る廊下を一番奥まで歩いていくとその部屋が、ゆうじの病室だ。
「ゆうじ、ハルだけど・・入るよ?」
僕の声に返事がなかったが、ゆうじの気配を感じてもう一度声をかける。
「ゆうじ・・入るからね。」
僕とユキは、ゆうじの寝ているベッドへ近づいた。
そこには、まるで幼い子供のように小さくなったゆうじがいた。