どくんどくん2 ~あの空の向こう~



夏に、ゆうじの追悼コンサートをすることが決まった。

僕は、ゆうじのいないコンサートに行くのが怖かった。

現実を突きつけられて、自分が壊れてしまいそうだった。



僕は、ユキと結婚することが決まっていて良かったと思う。

今、僕を支えてくれているのは、未来の僕の奥さん。


泣いてばかりだった僕に、体に優しい食事を作ってくれた。

夜は、僕はユキの腕の中で眠った。

僕が泣きたいときはユキも泣いてくれた。

僕が落ち込んでいると、ゆうじの歌を聞かせてくれた。

僕は、ユキに支えられて、やっと毎日を過ごすことができた。




ゆうじ、そっちにはもう慣れたか。

友達はできたかい?

ゆうじの歌をみんなに聞かせてやってるか。

こっちは、まだゆうじがいない寂しさでいっぱいだ。

お前のいないこの世に、僕はまだ慣れてない。




ゆうじ、見守っていてくれよ。


僕は、お前の分まで精一杯生きてやる。


僕が天国に行ったときに、お前に褒めてもらえるように・・。







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