どくんどくん2 ~あの空の向こう~
僕とユキは、翌年の春に結婚式をすることに決まった。
新居探しや、家具選びでささいなケンカをすると、ゆうじの声が聞こえる気がした。
『ハル君、仲良くしなきゃ!』
ってね。
どこにいても、
何をしてても、
ゆうじの存在は僕の中から消えることはなかった。
それは、ゆうじの周りにいた人全て感じていることだろう。
ゆうじの声が聞こえるんだ。
ゆうじの笑顔が浮かぶんだ。
辛いことから逃げないゆうじ。
自分よりも、いつも友達のことを考えていたゆうじの残してくれたものは
ものすごく大きい。
僕らは
ゆうじの大きな手に守られているのを感じながら
生きていくんだ。