どくんどくん2 ~あの空の向こう~
「ねぇ、ユキ。今更だけど、このまま僕1人で決めちゃっていいんだよね?」
僕は、以前水野さんから聞いて不安になっていたことを切り出す。
まさか、やっぱりハルだけじゃ嫌!なんて答えが返ってくるはずもないんだけど・・・。
「どうしたの?ハル?大丈夫?」
ユキは僕のおでこを、そっと触る。
「水野さんに言われた事があるんだ。最初に付き合った相手と結婚できるのは素敵なことだけど、お互いに相手しか知らないっていうことに不安を抱くときが来る・・って。」
ユキは、首を傾げて間の抜けた顔で僕を見る。
「ん~??どういうこと?私に、いろんなオチンチンを見ろってこと?」
僕は、失笑してしまった。
「ま、まぁ・・・単刀直入に言えばそうかも知れないけど・・・。他の男ってどんなんだろうって思ってしまう時があるんじゃないかってことかな?」
「もし、そんなこと思う時が来たら・・それはハルの責任じゃん?ハルが今のままいい男でいてくれたら、そんなこと有り得ないよ・・!!」
ユキは、プ~っと膨れた顔をして冷蔵庫へ飲み物を取りに行った。