どくんどくん2 ~あの空の向こう~
オレンジジュースの入ったグラスを2つ持ちながら、僕の隣に座る。
「ハルは?」
もしかして、少し不機嫌?
ユキは、鋭い視線で僕を見た。
「僕は、その場で水野さんに言ったよ。有り得ないって!!僕にとって、ユキが唯一の存在なんだ。ユキ以外なんて・・・しかも、気持ちのない行為ほど空しいものはないって思う。だから、風俗とかにも興味ない。」
ユキの鋭い目にびびった訳ではないのだけど、僕は熱く語ってしまった。
「ふ~ん・・そっか。良かった。しかも、私がハルしか経験ないってどうしてわかるの?」
・・・・・??
思わぬ発言に眩暈しそうになった。
「え????どういう意味?僕が初めてだよな?」
「くくくく・・・冗談だよ。ハル、かわいいねぇ~。」
ユキは僕の髪をくしゃくしゃにしながら笑った。
「マジで??・・・タケと・・何もなかったよな?」
僕は、恐る恐る聞いて見たが、ユキは目をそらしてトイレに行ってしまった。
これは、何かある。
僕はそう感じ、トイレの前から叫んだ。
「お~い。ユキ!!時効にしてやるから、話してみ~~!!」
「エッチ!!おしっこの音聞こえるからあっち行って!!」
「嫌だ!!話してくれるまで、ここ動かないから。」