どくんどくん2 ~あの空の向こう~
ジャージ姿のまま、走って公園へ向かった。
走りながら、自分を正当化するためにいろんなことを考えた。
あの泣き方は、ただごとじゃない。
きっと、大変な事件に巻き込まれたんだ。
もしかしたら、変質者に追われているのかも知れない。
とか。
僕は、あと一歩というところで断りきれなかった。
あの時、ユキからメールの返信があったら、僕は絶対断ってた。
どんなにお願いされても、突き放すことができたと思う。
この自分の甘さを後悔してももう遅かった。