どくんどくん2 ~あの空の向こう~
ユキからのメールも電話もないまま、3日が過ぎた。
僕は、一日一回メールを送っていた。
ユミちゃんから電話があった。
『ユキ、ハル君の話も聞かずに飛び出したこと、すごく後悔してる。だから、もう少し待ってあげて。気持ちの整理付いたら、ちゃんと向き合うと思うから。 』
僕も同じ気持ちだった。
もう少し時間が欲しい。
ユキに会えないのは、僕への罰だ。
揺ぎ無いと信じていた僕のユキへの愛が、少しでも揺らいだ罰だ。
バイトは、結局今月と言わず、その日で辞めた。
携帯のメモリーに、『さゆりさん』はもうない。
僕は、ここのところ夜になると外へ出て、星を見ていた。
なぁ、ゆうじ。
僕の行動全部見てたんだろ?
怒ってくれよ、ゆうじ。
僕が間違っていた。
なぁ、ゆうじはどの星なんだ?
ゆうじの声が聞きたい。
ゆうじの笑顔が見たい。
ゆうじ、教えてくれ。
これから、僕はどうしたらいい?
その時、一番明るく光る星がキラキラと瞬いた。
『大丈夫だよ、ハル君』
ゆうじの声が聞こえた気がした。