どくんどくん2 ~あの空の向こう~
「あの詩・・めちゃめちゃ良かったよな・・。」
帰りの車の中で、僕はポツリと呟いた。
ユキは、さっきからずっと何かを考えているようだった。
窓の外を眺めながら、遠い目をした。
「うん。一生、大切に心の中にしまっておきたい詩だった。私にはもったいないくらい・・」
「ゆうじがユキをわかってたってことだな・・。僕も、ユキは太陽だって思うよ。」
ユキは、優しく微笑んでまた窓の外に目をやった。
「今、ゆうじ君と話してたんだ・・。雲の上からこっちを見てるみたいで・・。私を好きになってくれてありがとうって言ってたの。」
ユキは、一筋の涙を流し、雲を見つめた。
信号が赤に変わる。
僕も雲の隙間から差し込む光の中にゆうじを見つけた。
ゆうじ、ユキを見守っててくれよ!
僕、絶対に幸せにするから・・・