どくんどくん2 ~あの空の向こう~
「感謝なんていらないよ。自分の為にしただけ。笑ってるユキが好きだから。ユキに幸せになってほしいだけ。」
隣に座ったユキが優しく僕の頬に触れた。
「大好きだよ、ハル。このままずっと一緒にいてね。」
そのまま、あつあつプリンが冷めちゃうまで僕らは愛し合った。
何度唇を重ねても、
何度抱き合っても変わらないこの新鮮な気持ち。
その日の夕方から、ユキの家でお父さんの退院祝いをすることになった。
そのことを聞いて、お父さんの決意が固まったことがわかった。
良い方の決意だってことも。
しっかりと手をつなぎ、ユキの家へと向かう僕ら。
最近は、ユキの手を握っただけで体調がわかるようになった。
ユキも同じように、僕のことわかってくれる。
「アレ?緊張してる?」
とか
「疲れちゃった?」
とか。
手の感触でわかる僕とユキ。
ねぇ、神様。
この世にこんなにぴったりな相手って他にいないよね?
きっとこの世にユキだけだよね。
ユキにとっても、僕だけだよね。
だから・・
お願い。神様・・・!!
どうかいじわるしないでね。
僕ら2人のこと温かく見守っていてください。