どくんどくん2 ~あの空の向こう~



♪雪が舞い降りる寒い夜


窓に映る笑顔  


何度も迷い、苦しんで、見失った愛



世界に一人のあなたのぬくもり 

いつも求めてた



追いかけてもつかめないその背中に何度も叫んだ



やりなおすこと 

それは むずかしいことじゃない


ただ見つめて 

声をきき 

歌おう

あなたが去ったあの夜を 

忘れない


もうどこにもいかないで 

そばにいて 


たった一人のあなた



ルルル~  


ルルルルル~



いままで流した涙の数  

超えていこう


いままでの孤独 ぬぐい去ろう


これから 失いかけた絆探して 歩き出そう



やっと見つけた安らぎの場所

ここから始めよう 

この世に生まれた奇跡感じて♪




僕は抑えきれない涙がGパンに染み込むのを感じた。



隣では、お兄さんも泣いていた。


みんなの顔、見回した。


そこにいる全ての人が涙を流していた。


ゆうじと大野君の歌が、誰の為の歌であるか、みんなが理解した。


お父さんは、ただただ下を向いてハンカチで顔を抑えていた。

お母さんは台所の奥で声を殺して泣いていた。


拍手がいつまでも続いた。



初めてゆうじの歌を聞いたあの夜のように。



< 32 / 221 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop