どくんどくん2 ~あの空の向こう~
「相性って何のだよ?ま、そういう相性ではなくて2人の考え方かな。例えば、俺みたいに毎日でもOKって男と、Hはキライなんですって女の人が結婚したら、お互い無理してることになる。そういう気分になったから、するっていう本来の俺の考えを抑えなきゃならないだろ?女の人の方も、本当はしたくないけどかわいそうだし・・みたいな。そんなんじゃ、夫婦とは言えないと俺は思うんだ。みずきは俺が調教しちゃったのかもしれないけど、毎日俺がしたいって言っても笑顔で受け入れてくれる女なんだ。」
「ちょっと!そんなこと言わないでよ。エロ女みたいじゃん!」
「だってエロじゃん、お前も。」
2人は今夜も・・・ふふふ。
僕も早く一緒になりたいと強く思った。
「なるほど・・・じゃあ僕らも相性バッチリだ。僕がしたいときはユキもしたいから。」
「大人になったね~~。俺は嬉しいよ。俺の言ったこと、心の片隅にでも置いといて。決して、手抜きにならないこと!毎日毎日100%の力を出す必要はないけど、ここっていう時は最初のHを思い出して、相手を不安にさせないようにな!」
「亮ちゃん・・・そんなこと思ってくれてたんだ。やっぱり結婚してよかった。」
手を繋いだ2人は、見つめあい、照れくさそうに笑ってた。
「あ、やべ。俺ビンビンしてきた・・!!!」
「ばか!せっかく惚れ直したとこだったのに!」
シンはユミちゃんと真剣な表情で話していた。
僕は一人で電車に乗り、寂しい部屋へ帰った。
『おかえり』を言ってくれる家族はこの部屋にはいない。
さっきまでみんなといたせいで、なんだか寂しくなってきた。
真っ暗な部屋に帰るって、寂しいものだ。
僕の帰りを待つ人はいない。