どくんどくん2 ~あの空の向こう~


美術の勉強をしているユキは、とても忙しい。

夢に向かって努力してるユキを見ていると、僕も負けてはいられない・・と闘志が湧く。

挫けそうになったとき、いつも僕を立ち上がらせてくれたのはユキだ。

スケッチブックに僕の似顔絵と、がんばれってメッセージ。

今でも、部屋に飾ってある。


そんなユキだけど、週末は僕に愛情たっぷりの料理を作ってくれるんだ。

苦手だと言っていた料理も、僕には天才シェフのように思える美味しさ。

工夫を凝らした一品一品に愛情を感じる。


うなぎの蒲焼を買ってきても、ユキの手にかかればすごく上等な気分になる。

ご飯とご飯の間に、小さく切った海苔をちりばめて、少しだけタレを染み込ませる。

それを何重にもして、一番上にドカンとうなぎを乗せる。

山椒をかけて、更にうまい!


やっぱり、一人暮らしして良かったな。


「ハル~~~!ココア入れたよ!」


窓から顔を出し、僕を呼ぶ天使の声。

たまんないんだな~、こういう優しさ。

雪だるま一人で頑張って作れとか言いながら、ちゃんと僕を心配してくれてるとこ。


今でも、着実に『スキスキ度』は上昇し続ける。


「さんきゅ~!じゃ、部屋であったまりながらイイコトしよっか?」

そんな僕のエッチな提案にも、

「ダ~メ!!ハルは、外で飲むの。雪だるま完成してから、イイコトしようね。」

そんなユキのセリフに、反応しちゃう僕・・。

むずむずしちゃう。

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