どくんどくん2 ~あの空の向こう~
最近ものすごく不安になったり、ユキの学校に忍び込みたくなったりする。
「それは私も同じ。ハルがモテるのは昔からわかってるもん。今は慣れたけど、やっぱり心配だよ・・。あんなことがあったんだもん。」
ユキの言う『あんなこと』と言うのは・・・
お互い専門学校に入学して1ヶ月くらい経った去年の5月。
僕の専攻したコースにいい男がいなかったせいもあり、僕はモテまくりの日々だった。
心配すると思い、ユキに聞かれても全然相手にもされないよ、と嘘付いてた。
そんなある日、僕のハイツにユキと2人で帰ってきたら、ドアの前に同じ学校の女の子が座ってた。
手作り弁当を持って来てくれていた話したこともないその女の子は、手をつないで帰宅した僕らを見て、走って逃げた。
彼女がいるってことは知っていたはずなんだけど・・・。
ユキは何も聞こうとしなかった。