どくんどくん2 ~あの空の向こう~
「ハルのこと好きな人がいるっていうだけでも心配なんだから。授業で実習とかあるんでしょ?ハルに抱っことかされて喜んでる子もいるかも・・・。きゃ~~~~~!!」
ふざけて僕に抱きついて来たユキを優しく抱きしめる。
「抱っこなんかするわけないだろ?もう今ではみんな僕に彼女がいること知ってるから、心配しないで。」
僕は、ユキにキスをした。
その時、ユキの携帯のバイブの音が響き渡った。
昔、僕の家でイチャイチャしてるときもこんなことがあった。
これからだって時にバイブに驚いて2人とも心臓バクバクだったな。
「取れよ、電話。」
また少し不機嫌になった僕に、ユキは申し訳なさそうな表情でうつむいた。
「ごめん・・でもメールだからいいよ。」
「メール見ていいよ。」
「いいって。後で見るから・・」
ユキは目をそらしたままの僕に気を使ってるのがわかる。
「やましくないなら、見れるだろ。最近結構メールよく来るし、それも気になってた。」
「何疑ってんの?やましくなんかないよ。」
ユキは、ちょっと怒ったような口調で携帯を見る。
顔色が変わった。