どくんどくん2 ~あの空の向こう~


僕は昨日の出来事をみずきさんに話した。


水野さんのせいで、ユキの気持ちがわからなくなり不安になったと言いつけた。


「あはははは。亮ちゃんのせいね。亮ちゃんね、自分が今まで辛かったことや後悔してることを、ハル君に味わって欲しくないんだって言ってた。だから、口うるさい親みたいだけど、細かいことまで世話焼いてしまうって。」


「そうなんだ・・。僕、水野さん大好きなんです。なんでも話せて、なんでも知ってて・・僕の人生に欠かせない人なんです。そして、その奥さんであるみずきさんも素敵な人で、本当にお似合いで・・・。ユキと僕の目標なんです!!」


「あらら。ちょっと褒めすぎじゃない??ふふ・・。ありがと。亮ちゃんは一人っ子だから弟みたいでかわいいんじゃないかな。」


4時を過ぎても、水野さんは帰ってこなかった。


それに気付いたのは4時半だった。

それくらい僕とみずきさんは夢中になって話していた。




水野さんとみずきさんの出会いのこと。

結婚したいと思った瞬間。

今の気持ち・・・。



みずきさんは19の時に水野さんと出逢ったんだって。

その時水野さんは23歳。

初めて見た瞬間に、素敵…って見とれたらしい。

友達の友達と言う縁で、食事をしたときにたまたま隣に座った水野さん。

第一印象とはまるで違う水野さんの爆弾トークに、みずきさんはずっと笑ってた。

そして、別れ際に感じたことは、

『この人と離れたくない』

だったんだって。


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