どくんどくん2 ~あの空の向こう~
次の日の朝、僕は目を疑った。
僕が目を覚ますと、そこにはゆうじの姿があった。
「ハル君、だめだよ!いくら男だからって玄関の鍵開けっ放しだったよ!!」
「え??そうじゃなくて・・え?夢?」
僕は意識がはっきりしないままきょろきょろと部屋を見回した。
「あんな声聞いて放っておけないよ。ちょうど、今日はオフだったから、大野君に頼んで連れてきてもらったんだ。」
「え?お前・・・。今レコーディングで忙しいんじゃないのか?しかも、昨日どこにいたんだ?」
「名古屋だよ。東京までは、結構遠かったけど、僕はいい詩を考えられた。ハル君のおかげでね。」
僕は、また泣きそうになった。
とても遠い場所から、僕を心配してわざわざ会いに来てくれた、僕の大事な友達。
距離なんて関係ないんだ。
遠いからって、本気になれば会えるんだ。
僕も、ユキに会いたかったらそこまで行けば良かったんだ。