どくんどくん2 ~あの空の向こう~

今日は、ゆうじと大野君のライブの日程が決まったと連絡があり、ユキとシンとユミちゃんと食事をすることになった。

母校の卒業式の後の2時間ライブ。

ファンも来ることが予想され、想像以上の大きなライブになりそうだ。


「よ~!!ハル!相変わらず、仲良いなお前ら!」

僕達にも危機があったことを知らないシンは、くっついて座ってる僕とユキを冷やかす。

「ユミちゃんと一緒じゃないの?」

「一緒なわけないだろ!俺の恋はもう終わってんの!」


本当はまだ未練があるってことは誰の目から見てもわかる。

「ユミ、今彼氏いないらしいよ。」

横目で僕を見ながら、ユキが挑発的な目でシンに言う。

「え・・マジ??別れたの?彼氏と?」

必死になるシンに僕とユキは大笑い。

「なんだよ!お前ら。笑うなよ!!」


ユミちゃんが来てからのシンの態度に僕らは何度も笑いそうになった。

シンはどこでどう間違えたのか、やっぱりユミちゃんと結ばれる運命だったんだろう。

今からでもやり直せるのなら、2人にはどうか一緒になってもらいたい。

懐かしい話に花を咲かせている時に、シンの携帯が鳴った。

おそらく彼女からだと思うが、血相を変えて走って先に帰った。

「別れ話かな??」

僕ら3人は軽くそんな風に思っていたが、そう軽い話でもなかったようだ。

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